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人間って死ぬことを知った。
幼い頃は死ぬことが怖くて寝られなかった。学校の映写会は大嫌いだった。おふくろが雨に濡れてひたすら子供のために苦労して死んで逝く内容が多かった。ニュースと言えば核戦争とか子供として感じ取る情報が怖かった。
おふくろが死んだら私も死ぬ覚悟だった。だいぶ時は過ぎたのかこの曲を聞いて急に思い出した。松本清張の「砂の器」は加藤嘉氏の迫真の演技でよく泣かされた。
もう昔だが、加藤剛さんとは東京会館でお会い、できたがずいぶんお疲れになっていた。森田健作氏を除き、みんなお亡くなりになった。
加藤嘉氏がこの撮影のために、歯をお抜きになったと聞いていた。いつまでもこのことが気になっていた。歌手でもない私が歌手になりたいと思うことで10年前脳溢血の後遺症だろうか、うたが歌えなくなっているので、もしかしたら、奥歯を抜けば歌えるだろうと思っている。うたは心でと言われるが大部分は声の表現にある。
人生って不思議なものですね。私も戦後26年生まれ。人生の幕が降りそうな年齢になっている。
お釈迦さまはなんで拘わったのだろう人間は当たり前に死ぬのに、私の誤解だろう。若い時は死が無関係に思っていたが、今、鏡に映る我姿は死を思わせる.
お願いだから傍に。
尾崎紀世彦さんとは私の銀座の店に3度ほど来ていただいた。大宮の私の友人のところに泊まりに出かけた。尾崎紀世彦さんがおひとりでお見えになった。無口でニコニコ笑われていたが静かなお人だった。いつもカーボーイのムチを持っていたがしゃいでお部屋の片隅におられる印象だった。ご冥福をお祈りいたします。